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日野川 あさ

Author:日野川 あさ
奈良のエネルギーワーカーです。
主にネットでヒーリングやチャネリングの活動してます。

○伝授・ヒーリング等のサイト
”PRISMATICA”

○天然石とアクセサリーのショップ
プリズマティカのサイトに併合しました。

○アメブロの普段日記
”スジャータさんのメモ帳”

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前世の考察 8

<屋根裏部屋>

青年はニナッハのせいなどとは思っていなかった。
いきなり悪漢に教われたくらいしかおもっていなかったが、彼女は自分の責任を感じその後彼とは疎遠になる。

食堂でニナッハと同じような暮らしをしている若い娘がいた。
マルタという。黒い髪の綺麗な娘だ。
その日暮らしで、楽しければよいという生活。ただニナッハとちがっていたのはローマ出身で都会っこだった。身につけるものもセンスよくお化粧もきれいだった。

食堂にやってきた男達に言い寄られていたがそれをきつい言葉で撃退するのが半ば彼女の趣味になっていた。
若い男を次々酷い目にあわせているのがニナッハには不思議だった。
(あんないい人に言い寄られたら私なら即ついていくのに・・・)
と、思いつつもマルタの一種こびないところにあこがれもした。

中にフィリッポという学生がいた。
彼は田舎の名士の息子で、ローマに留学に来ていた。
勉強しているはずがいつのまにかマルタの虜になり毎日正午になるとやってきた。

実はマルタの思い人はフィリッポだった。
好きなのに素直に表現できず、マルタは彼が来るときまってニナッハに、あの馬鹿な苦学生を追い返す手段はないかと笑いながら言ったりしていた。
粗野なニナッハにその繊細な感覚がわかるはずもない。

頭も良くスマートでハンサムなフィリッポにはどんな女性も夢中になる。
ニナッハも彼がくるたびに、愛想良く不必要に話しかけていた。
フィリッポはニナッハをマルタの友達と思っていたので評判をさげたくなく丁寧に接していた。

そんなニナッハをマルタが良く思うはずがなかった。なんとかしてこらしめてやろうと思い立った。

屋根裏部屋がその場に選ばれた。マルタは魔術師の男にニナッハに悪霊をとりつかせるよう依頼した。
ニナッハにはとても良く当たる占い師さんがいるので見てもらわないか、今なら無料だといって誘った。単純なニナッハは大喜びで必ず行くといって約束した。

屋根裏部屋は風呂屋の4階にある。
ほとんどつかわなくなっており、そこへあがる階段も管理されていない。
ほこりがたっぷり乗っていて足をすすめるたびに舞い上がる。
部屋の扉はなぜか真っ赤で不自然だった。

扉をあけると、そこは・・・なんとなくもやのかかった部屋だった。
すみにほこりだらけの赤紫のサテンのベッドカバーがかかったベッドがあり、また別の隅には椅子やタンスや燭台が雑多な置き方をされ積み上げられて片付けられていた。天井には梁がみられこの建物の最上階であることがわかる。窓は一つだけでそこからほこりっぽい陽が差し込んでいた。
その陽を背中にうけ、やせた人物が一人、中心におかれた椅子にすわっていた。

ドアをしめてニナッハは緊張した。その人物が手招きするので近寄ってみる。
ぎしっ ぎしっ と床の板が足をすすませるたびにきしむ。
逆光で最初わからなかった顔の作りや姿がわかってきた。
それは猛禽類のような顔だった。鷲鼻で、ほとんど色素のない青い目は驚くほど大きく見開かれており光がなかった。肌は気持ちの悪いほど白く、白髪で一縷の乱れもなく後ろでたばねられている。
真っ黒の服でマントのようなものを羽織っている。

人間に見えなかった。その雰囲気だけで気持ち悪さを感じて逃げ出したくなったが足がすくんで動けない。髪が逆立ち、肌がぴりぴりする。恐怖心でいっぱいになった。

男は立ち上がって窓に緞帳をかけた。そしてろうそくに灯をともし香を焚いた。
そして見たことのない不思議な身振りをした。

・・・・・

ニナッハはそこで神と出会う。
威厳にみちた神の姿が目の前に現れたのだ。
そして色々映像をもって教えてくれた。

ピーボがでてきてもう一度乱暴をする、そしてひどく殴られた。
ーこれはあなたがだらしないからです。意思を持たないからです。

屋敷を追い出されたところがでてきた。
ルクレツィアが寂しそうな顔で見送っている。
ーあなたは彼女の信頼を裏切りました。

折られたクラリネットが湖面に浮かぶところがでてきた。
ー彼はあなたを深く恨んでいるでしょう。あなたの責任です。

あなたは責任がとれません。
情をかけてくれた人を裏切る人です。
そして身持ちが悪い意思がない人です。
あなたはいいところが見当たりません。
自分をそのような人間と認めるべきです。
愛されるところがないので愛されるところを作るよう努力しなさい。

ニナッハの心は小さくしぼんでいった。なにも知らなかったハートに不安と恐怖という感覚がしみ込んできた。

マルタの顔がでてくる。眉を吊り上げて怒っているところだ。
私は彼女になにか悪いことをしでかしてしまったのかもしれない。

ピーボの顔も浮かぶ。
あんなめにあわせるということは彼になにか悪いことをしてしまったからなのかも、続いて公爵、サバティーニ、故郷の父の顔まで浮かんできた。彼等はみんな怒りに満ちた顔をしていた。
なんてことをしてくれたんだ。
汚らわしい人間だ。唾棄すべき人間。生きていていいのか。

ニナッハの背中から肩の上にかけて大きな黒い影が乗っていた。
彼女のオーラ体はその影に浸食されていく。
ハートにも同時に黒い不安の影がそまりはじめてくる。

彼女は立っていられなくなりその場でばたりと仰向きに倒れた。
鷲鼻の男は静かに立ち上がって見下ろしていた。



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