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日野川 あさ

Author:日野川 あさ
奈良のエネルギーワーカーです。
主にネットでヒーリングやチャネリングの活動してます。

○伝授・ヒーリング等のサイト
”PRISMATICA”

○天然石とアクセサリーのショップ
プリズマティカのサイトに併合しました。

○アメブロの普段日記
”スジャータさんのメモ帳”

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前世の考察 7

<嫉妬>

このオペラの初日が散々だったのは、実はロッシーニの人気を妬んだ様々なオペラの関係者によるものだった。彼等の差し金がわざとやじを飛ばしたししてこのオペラの初日を台無しにしたのである。
その証拠に2日目以降は大盛況だった。ローマ中がこのオペラの話題で持ち切りであり、アルジェンティーノ劇場は大繁盛だった。

ニナッハは歌劇場に通い続けた。
仕事もほったらかしで日参した。夢中になったら他がなにも見えなくなるのである。
細かい台詞や歌い回しもそらで案じられるほどにになった。
そしてあまりに酷い仕事ぶりに飽きれたチェザリーノ夫人はニナッハをクビにした。

同じ頃サルディーニも解雇された。
銀食器サルヴァを盗んだのはサルディーニの仕業とされたのだ。
ニナッハはなにも言ってなかったし彼がクビになったこともしらなかった。すべてピーボの巧妙な罠だった。
ニナッハと仲良く話しているのは犬猫ですら気に入らなかったピーボは森でたびたび2人が談笑する様子がたまらなく嫌だったのだ。
全てビーボが仕組んだことで偶然サルディーニは犯人にされた。因果応報で本来は反省すべきだったがサルディーニはニナッハが告げ口したにちがいないと思い込み彼女をうらんだ。

屋敷を追われたニナッハはあの楽士のクラリネットの青年とたびたびデートしていた。
ニナッハの暮らしは荒んでいた。食堂の皿洗いや風呂屋の洗濯係や日雇いで仕事をした。それもオペラを見に行くための小遣い稼ぎである。
そんな暮らしだったがニナッハは自由を楽しんでいた。

ある日2人はアルバーノ湖に出かけた。
貴族の別荘が建ち並ぶなか木立の中の遊歩道を2人は歩いた。
木陰をみつけ湖畔の段差があるところに腰掛ける2人。
その日、彼はクラリネットを持ってきていて、例のニナッハが大好きな序曲の主音律を奏ではじめた。

ニナッハは目を閉じてうっとりとほおづえをついて大げさな身振りで聴き入っていた。時折「永遠にこの時が続きますように」などと芝居めいた安っぽい言葉を呟きながら。まるで自分がオペラの主人公になった気持ちでいた。

「なにをしているんだ!ニナッハ!」
という声で目をあけるとそこにはピーボが立っていた。ピーボは嫉妬に苛まれ顔が怒りと苦しみで崩れていた。
ピーボは屋敷から消えたニナッハにまだつきまとっていたのだ。

彼はまじめにニナッハを愛していた。彼女のために美しいオペラセミセリアの準備まで進めていた。台本作家のゲラルディーニに無理を承知で、「泥棒かささぎ」という詩に脚色するのに、主人公の女性が父をおもうあまり銀食器を盗んだ。という過程を挿入してくれた依頼していた。
この出し物はアルジェンティーノとは直接関係なかったが、ロッシーニと親交も深めていた彼はそんなオペラをニナッハと一緒に見るというロマンチックな演出をしたデートを考えていたのだ。
主人公の名前がニナッハで、彼女といい仲になる恋人役の名前もピーボの予定だった。ニナッハのオペラ好きはよくしっていたので、出てくる主人公の名前が自分の名前だと知ると喜ぶだろうとおもったのだ。

そんなことまでしているのに・・・・!

ピーボの怒りはまずクラリネットの青年に向けられた。
青年はクラリネットで殴打され、それが折れるまでつづき、湖に蹴りとばされた。打撲で気を失いかけていた青年は動かない。
おれたクラリネットも湖に投げ捨ててから、ニナッハのほうに振り返った。恐ろしさと驚きのあまり震えているニナッハをしばし睨みつけたあと、満身の力を込めて彼女の頬を平手うちした。
ニナッハはひとたまりもなく湖にざぶんと落ち、濡れなずみになって泣いていた。

ピーボは一瞥もくれず立ち去った。
ニナッハはしばらく泣いていたが、やがてひどいめにあった愛しい青年を助け起こそうとしたが、本格的に気を失っているようで、動かない。

(クラリネットが折れたのは私のせいなんだ)
(私が悪いんだ)

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